海外安全対策情報(2022年 7月~9月)

令和5年8月9日

1. カンボジア国内の犯罪傾向

 カンボジアでは、都市部や観光地を中心に、ひったくり、置き引き、スリ、いかさま賭博などの一般犯罪が多発するとともに、銃火器やナイフを使用した強盗などの凶悪犯罪が発生しています。
統計に含まれていない件数も多数あり、実際の犯罪発生件数はこれよりも多いものと考えられますので、引き続きご注意ください。
 カンボジアに渡航される方、すでに滞在中の方は、事前と滞在中の情報収集を心がけ、しっかりとした安全対策を取ってください。
罪 種 7月 8月 9月 合計
殺   人 21 件 12 件 22 件 55 件
強   盗 14 件 10 件 10 件 34 件
強 制 性 交 18 件 16 件 21 件 55 件
ひったくり 21 件 25 件 30 件 76 件
窃   盗 84 件 80 件 100 件 264 件
詐   欺 等 11 件 9 件 9 件 29 件
傷   害 37 件 54 件 42 件 133 件
わ い せ つ 2 件 6 件 5 件 13 件
身代金目的監禁 1 件 0 件 0 件 1 件
監禁(その他) 2 件 0 件 2 件 4 件
                        【参考:カンボジア国内の犯罪発生状況2022年7月~9月(カンボジア国家警察統計)】

 
違法武器を使用した犯罪
 カンボジア国内では、犯人が銃火器を所持していることが多くあります。銃火器などを用いた犯罪が13件発生しました。
 
誘 拐 事 件
 4件の監禁事件が発生しました。
 
爆 弾 事 件 ・ テ ロ
 爆弾事件及びテロはありませんでした。

2. 日本人が被害者となった犯罪(当館が認知したもの) 

 7月から9月にかけては、日本の水際措置緩和が進み来訪者数が増加しており、これに伴い邦人が被害者となる一般犯罪が増加傾向にあります。コロナ禍前と比べると引き続き低い数字ですが油断せず警戒をお願いします。
 
地域別犯罪発生状況(2022年7月~9月) ※大使館・領事事務所が認知した件数
  プノンペン シェムリアップ その他
ひったくり 4 件 2 件 0 件
ひったくりを除く窃盗 1 件 0 件 0 件
「いかさま賭博」詐欺 1 件 0 件 0 件
空き巣 0 件 0 件 0 件
強盗 1 件 0 件 0 件
こん睡強盗 0 件 0 件 0 件
 
過去の犯罪被害や事故の傾向を含む『犯罪被害事例と対策』は,以下のページでご覧いただけます。
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000090.html
 

 
ひったくり,その他の窃盗
 日本人の犯罪被害の大部分がひったくりです。7月から9月の間に5件の邦人の方が被害者となる窃盗・ひったくり被害が発生しています(大使館・領事事務所認知分のみ)。
 パスポートや現金を盗まれた場合、新たなパスポート取得や出国ビザの申請に日数がかかるなど、その後の旅行や滞在に重大な支障が生じる可能性もありますので、十分な安全対策を取ってください。
 
日本人が被害者となった窃盗被害件数(2022年7月~9月) ※大使館・領事事務所が認知した件数
ひったくり   その他の窃盗
7月 8月 9月 合計 7月 8月 9月 合計
1 件 2 件 1 件 4 件 1 件 0 件 0 件 1 件
  
     ◆ ひったくりの事例と対策
     ◆ 窃盗やスリの事例と対策

 
「 い か さ ま 賭 博 」 詐 欺
 7月から9月にかけて、邦人が被害者となる「いかさま賭博」詐欺の報告が1件(被害者は2名)ありました。これまでにも多数の被害報告がありますので、引き続き気をつけてください。

     ◆ 「いかさま賭博」の手口の詳細
 
強      盗
 7月から9月にかけて、日本人の強盗被害が1件報告されています(大使館・領事事務所認知分のみ)。ひったくり対策と同様に、金目のものの持ち歩きは最小限としたうえで、万一被害に遭った場合は抵抗せず被害が大きくならないようにする必要があります。

     ◆ 強盗の事例と対策
 
就業斡旋を騙り不法行為や強制労働に従事させる監禁事案
  7月から9月にかけて、カンボジアで好条件の仕事があるなどとして日本から希望者を誘い出し、カンボジア到着直後にパスポートや連絡手段を取り上げ自由な外出を制限するなど監禁状態に置いた上で、当初約束した活動とは異なる不法行為に従事させたり本人の意思に反して労働を強いるような事案が報告されています。
 当地では法制度が未発達で汚職も蔓延しているともされており、当局による取り締まりが十分ではなく、こうした行為に巻き込まれた場合には解決が容易でないこともありますので、特に知人からの紹介としてカンボジアでの就労を検討・予定されている場合は、安易に同意することなく、勤務先が信用に足りるか、安全が確保されているか等につき、ご自身でよく確認し、確認できない場合は渡航を取りやめることも視野に入れて慎重に判断してください。

3. 日本企業の安全に関わる諸問題

 現在のところ、日本企業の安全について特段の問題があるとの情報には接していません。

4. 対日感情

 カンボジア国民の対日感情は概して良好であり、特段の反日感情は見当たりません。
 ただし、日本人は裕福と思われているため、ひったくりなどの犯罪の対象となりやすいので十分注意してください。



 
 被害に遭われた際には、在カンボジア日本国大使館または在シェムリアップ日本国領事事務所にご報告をお願いします。
 ご報告いただいた情報は、在留邦人や渡航者の方のさらなる被害を防ぐための貴重な参考情報となりますので,軽微な被害であっても、メールなどでご報告ください。
 
◆ 『在カンボジア日本国大使館』  TEL:023-217-161  
                      consular.jpn@pp.mofa.go.jp  
◆ 『在シェムリアップ日本国領事事務所』  TEL:063-963-801     
                      consuljp.rep@re.mofa.go.jp
 
【ご報告いただく際の記載事項】
 ~被害の概要~
・場所(都市名のほかに、地区名や通りの名称など、場所がわかる情報もご記載ください)
・日時(時間もお知らせください)
・被害に遭った時の状況(加害者の風貌や様子もご記載ください
・被害物品
~被害を受けた方の情報~
 (以下の情報は任意ですが、個人情報を公開することはありませんので、可能な限りご報告下さい)
・お名前
・カンボジアの滞在形態(在留邦人、出張者、旅行者など) 
・パスポート番号
・生年月日
・連絡先