平成22年9月
在カンボジア日本国大使館
- 概要
日本政府は世界的文化財の保存修復に貢献するため、ユネスコ文化遺産保存日本信託基金を通じたプロジェクトとして、1994年に「日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA:Japanese Government Team for Safeguarding Angkor、団長:中川武 早稲田大学教授)」を結成。これまで延べ800人を超える日本人専門家が現地に赴き、約70人のカンボジア人スタッフと共同で保存修復活動に当たっている。
(写真)カンボジア人スタッフへの技術指導
- 保存修復事業
(☆修復事業サイトの地図はこちら☆)
- 第1期事業
- 期間:1994年11月〜1999年9月(4年11ヶ月)
- 事業費:約960万ドル
- 内容:バイヨン寺院(アンコール・トム)の北経蔵の保存修復
(写真)バイヨン北経蔵の修復工事
- 第2期事業
- 期間:1999年5月〜2005年4月(6年間)
- 事業費:約1,100万ドル
- 内容:プラサート・スープラ塔(アンコール・トム王宮広場前)の修復、アンコール・ワットの北経蔵の修復、バイヨン寺院全体の包括的保存修復マスター・プランの策定
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アンコール・ワット北経蔵の修復工事の風景 | 修復工事の完了したプラサート・スープラN1塔(竣工2005年) |
- 第3期事業(実施中)
- 期間:2005年〜2011年(6年間3ヶ月)
- 事業費:約300万ドル
- 内容:対象サイトをバイヨン寺院に絞り、第2期に行ったマスター・プランに基づいて調査・修復活動を行う。具体的には1.第1期で修復した北経蔵のノウハウを活かした南経蔵の修復、2.浮き彫り彫刻劣化原因調査、保存計画の策定等、3.中央塔の地盤調査、保存計画の策定等。
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バイヨン南経蔵の修復工事 | 同左 |
*日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA)ホームページ:
http://www.angkor-jsa.org/
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