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クメール・ルージュ裁判に対する我が国の支援

平成30年7月
在カンボジア日本国大使館
 

1.クメール・ルージュ(KR)裁判とは

  • KR政権(いわゆるポル・ポト政権)は、1970年代後半に100万とも200万ともいわれる自国民大虐殺を行ったとされ、KRの大虐殺は20世紀最悪の人道に対する罪の一つとされています。 KR裁判とは、KR政権幹部や最も重大な責任を持つ者をカンボジア刑法、ジェノサイド条約上の犯罪や人道に対する罪などに関して裁くための裁判で、カンボジア国内の特別法廷で国連の協力を得て実施されています。
 

2. KR裁判の進展

  • 特別法廷は、2006年7月に活動を開始しました。2012年2月3日、同法廷最高審(第二審)は、第一事案としてドゥイッS21国家中央治安本部 (トゥオルスレン政治犯収容所)所長を無期禁固刑とする判決を出しました。
  • 2011年6月、初級審は、第二事案としてヌオン・チア元国民議会議長、キュー・サンパン同国家幹部会議長、 イエン・サリ同外交担当副首相(13日に死去)、イエン・ティリット元社会事業相(その後認知症と診断され、裁判を停止)の元KR 政権幹部に対する公判を開始しました。同事案は本件裁判の中で最も重要とされています。
  • 第二事案は、住民の強制移動等の罪を扱う第1セグメント、及び虐殺、強制結婚等の罪を扱う第2セグメントに分けられ、2016年11月、最高審は第二事案第1セグメントについて、ヌオン・チア元国民議会議長、キュー・サンパン同国家幹部会議長に対し無期禁固刑の判決を下しました。
  • そのほか、第三事案、第四事案の被疑者の司法捜査が進められています。
  • これらの被告、被疑者はいずれも高齢で、健康問題も抱えていることから、公平、効果的で迅速な裁判の実施が必要です。
   
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        無期禁固刑に処せられるドゥイッ          裁判の様子
            
        写真提供:カンボジア特別法廷

 

3.日本の貢献

  • 日本国政府は、次の3点からKR裁判を重視しています。 第一に、KR裁判は、1980年代末以来、我が国が積極的に協力したカンボジア和平プロセスの総仕上げで、 同国に平和を定着させるために極めて重要であること。第二に、本件裁判は、犠牲者への正義の達成に資すること。 第三に、クメール・ルージュ裁判は、カンボジアにおける法の支配の確立に資することです。
  • 我が国は、国際社会で裁判の立ち上げ及び実施に向け主導的な貢献を行ってきました。 裁判の立ち上げに関する二度の国連総会決議(2002年12月及び2003年5月)を成立させ,これまで野口元郎最高審判事、藤原広人捜査判事部分析ユニット長、前田優子広報官及び藤井寛子情報管理補佐官などの日本人が活躍してきました。 財政的支援の面では、2018年7月現在までに、我が国は、これまでの国際社会の支援総額の約3割に当たる約8千6百万ドルの支援を行い、諸外国中で最大の協力を行っています。また,裁判立ち上げ以降、プノンペンでフランスとともに支援国会合の共同議長を務め特別法廷の進捗をフォローしています。
 
 

4.裁判関連文書センター(LDC) 

  • 我が国は現在,KR裁判のレガシー支援に力を入れています。裁判の結審事案の裁判文書や裁判映像,関連文献を保管し,多くの人々がKR裁判やKR政権期に関する情報にアクセスする,またセミナー等の行事開催を通じて歴史を次世代に伝えることを可能とするクメール・ルージュ(KR)裁判関連文書センター(Legal Documentation Center, LDC)が我が国の支援で建設され,2017年6月,同センターが開所しました。  

          
         開所式当日のLDC

 
 
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   国連クメール・ルージュ特別法廷採用HP:
   http://unakrt-online.org/recruitment
   https://www.unescap.org/jobs
 

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